もふもふ日記

猫とフェルト手芸の日常

O次郎 しのびのもの

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お庭番の朝は早い。

朝6時前に家のもののほっぺたに肉球を押し当てて起こす。すかさず二度寝しようとするも再び肉球を押し当てて起こす。容赦はいらないのだ。


さて、次のしごとは外の見回りである。世間ではにゃるそっくとか言われているが、特に警備を行っているわけではない。ただ単に小鳥を愛で季節を謳歌しているだけなのである。枯れはてた森の木々に小さな芽が吹いてきている。それにつられてはしゃぐ小鳥を愛でているのだ。

 

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外から戻ると次のしごとが待っている。押し入れ改メである。
決して、まだ掃除中であり暖房が入らなくて寒いから、このように押し入れに籠っているわけではない。


押し入れに置いてある古くなっていらないものを見つけては知らせるのだ。いらないものを捨てる。そうすると隙間がどんどん広がって快適になる。いいことづくめであるが、うかっとしているとまた隙間に物が詰め込まれたりする。困ったものである。

 

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何やら荷物が運び込まれたようだ。荷物改メの時間である。

最近のお気に入りはこのエアクッションである。紙の箱の中にずぶずぶと入っていくとぷにぷにとした感触が気持ちいいったらありゃしない。ちょっと爪を立てるとすぐにぷしゅうと縮んでしまうのはいただけないが。まあそれもご愛敬である。しばらく箱の中に籠って問題がなければ荷物改メもおわりである。箱に問題がないのを知らせると。ようやく暖房が入ってひとやすみの時間である。何とも今朝は忙しい限りであった。

 

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昼を回ってひとやすみを堪能した後は、お風呂番の時間である。


誰かがお風呂に入るのをじっと守っている。これがけっこう時間のかかる仕事だが、まあちょっと暖かいので良しとする。少し前までは浴槽の方まで安全確認のために覗いたみたものだが、この前、足を滑らせて下半身を湯に浸かる羽目になってからは用心している。家中を走り回ってやっとのことで水分を振り切ったところで待っていたものは何枚ものタオル攻めであった。あれは二度とこりごりだと思う。

 

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さて。ようやく待ちに待った御台所番。いわゆる毒見改メである。

今日の毒見は知らないカリカリにササミ粉と乾燥ササミを混ぜたもの。最近はいろいろなカリカリにササミ粉を混ぜて食べさせようとする。なんだか不穏な気配である。こころなしかいつものカリカリも半分混ぜ物が入っている気がする。毒見役の舌はごまかせないのだ。


もちろん毒見役が最初に食事をするのは当然だ。犬の場合はしつけのために家のものより後に食べさせるらしいが、猫にそんなことをしてもしかたがないのだ。最初に食べさせないと家のものが食事しているのをうにゃうにゃと妨害しては、くもりなきまなこでこくびをかしげて見つめてやる。御台所番は伊達ではないと思い知ればよいのだ。

 

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さて。小腹にササミが入ったので夜の見回り。次は玄関の番をするのである。

玄関の前に詰所とおぼしき箱があるのでそこに座って玄関を守る。こまいぬならぬ狛猫である。ふとどきなやからが玄関に入ってこないように見守るのだ。


なんか首輪がぬすっとっぽいって?

この箱の中に入っていると家のものがたわむれに首輪を付けたりしては、何やら写真をぱちぱちと撮っては喜んでいるのだ。悪趣味にもほどがある。

ふふん。明日は5時に起こしてやるからおぼえているがよいのだ。